パーキンソン病日常生活改善の為のヒント

すくみ足を改善

どうして写真が雪と足?と思われた方、観察力が素晴らしいですね!!実はパーキンソン病におけるすくみ足は、英語では「Freezing of Gait (FOG)」として表現されます。

 

すくみ足は病気が進行すると共に約55%にもあたる人が経験しているとの報告があります。そこで、今回はすくみ足で困った時に出来る方法を紹介したいと思います。

 

先ず気にかけて欲しいのは、すくみ足の引き金になる状況を理解する。例えば、すくみ足が起こりやすい状況として①心配事・不安感が強い時、②色々考えながらしなくては行けない時、③急いだり・焦っている時、④疲れている時、⑤寝不足など体調が不安定な時、⑥環境が変わる時(広い→狭い、明るい→暗い、フローリング→カーペットなど) もちろん、それ以外でもすくみ足の引き金になるような事はあると思います。あなたにとって、何がきっかけになるのかを自己分析する事はとても大切です。

 

次にすくみ足が出た時に出来る行動です。ここでは4Sの方法を紹介します。S1: Stop(ストップ)どうにか歩こうとする行動はとりあえず止めてください。 S2: Stand(体を起こして立つ)一度姿勢しっかり起こしてから深呼吸をしましょう。S3: Shift(シフト)左右に体をゆらし重心移動を数回くりかえします。S4: Step(ステップ)一歩目を大きく出しましょう。1歩目が大きく出ることでその後の歩幅も大きく続きます。

 

このすくみ足を解除する方法がどうして大切なのかと言うと、動くことにフォーカスするからです。パーキンソン病はデュアルタスクと呼ばれる二つの事が同時に出来にくくなる問題があります。すくみ足が出ている時は考える事のほうがつい強くシグナルが出すぎて体を動かすシグナルが弱くなっているため、身体が動きにくくなってしまうのです。ですので、すくみ足が出たら一度気持ちを落ち着かせて、体を動かす事に注意をしっかり向けて動かし始めてみてください。